Q&A
質問一覧
質問仕事はどのように配分していますか?
列挙すると、外来[初診、再診]、救急、入院[外来からの入院、近隣の医療機関からの紹介入院、都市部の高次医療機関からリハビリテーションや退院調整のための入院、緩和ケアや看取りの入院]、救急、訪問診療、人工透析、人間ドック・巡回健診といった業務になります。
一度に多くの仕事を始めると覚えるのが大変なので、最初は病棟と救急、外来からスタートします。そのときの医師体制にもよりますが、なるべく初めのうちは予約患者が少なくなるように調整しています。
当院は人間ドックや巡回健診も担当しており、人間ドックや巡回健診での診察の仕事が割当たることがあります。
慣れてきたら、胸部X線写真や心電図の判定や人間ドックの結果説明もしています。
人工透析については総合診療科の医師のうち3~4名で担当しており、総合診療科の業務に慣れてきたら講習を受けつつ同僚の医師とペアを組んで診療を行います。数ヶ月程度の比較的短期間の勤務の方にはお願いせずに終わることが多いです。
このほかに、どの科が担当したらいいかよくわからないような業務も回ってきます。例えば、院内の職員向けインフルエンザワクチンの接種の問診の仕事も総合診療科に依頼されるのでやっています。
自衛隊の医務室、産業医や学校医、町内の学校健診、保健所や医療関係の委員の仕事もあります。病院に誰かやってくれないかとオファーが来る形になります。やりたい人、(産業医などは)資格がある人で相談して引き受けています。気が進まない方、他の業務で忙しい方には割り振っていません。学校医や委員は前任者がやめるときに引き継ぐ形になります。
マンパワーに余裕があるときには、希望者は近隣の診療所や厚生連の医療機関へ診療支援に行くこともあります。
質問総合診療科と内科を区別していますか?
患者さんに対しては特に区別していません。それぞれの患者さんの主訴、受診理由、状況に応じて必要な診療を行っています。
「総合診療科の○○です。」と名乗ることがもちろん多いですが、「内科の○○です。」と名乗った方がわかりやすいと思えばそうと名乗ることもあります。
なので「特に気にしない」が答えなのですが、気にする人もいますので、もう少し解説します。
研修施設として「総合診療」なのか「内科」なのかが問題になることがあります。
[初期研修] 当院を基幹型とする初期研修医が総合診療科をローテーションする場合は、「内科」の扱いになります。他院を基幹型とする初期研修医は「地域医療」としてローテーションしてもらっています。外来は特に主訴や内容で制限は設けていませんので、外来で研修をした場合は「外来研修」としてカウントできます。
[後期研修] 総合診療科の診療内容、医師の業務内容は同じですが、「総合診療」として研修しているか「内科」として研修しているかでフィードバックや専門医試験受験に向けたレポート作成などは変わってきます。
総合診療専門研修プログラム(日本専門医機構認定)の基幹施設、連携施設であるほか、内科専門研修プログラム(日本内科学会認定)の連携施設、特別連携施設になっています。
総合診療専門研修プログラムについては「総合診療専門研修II」「内科」と双方の要件を満たします。
日本プライマリ・ケア連合学会「新・家庭医療専門医制度」の「家庭医療専門研修I」「家庭医療専門研修II」の施設となっています。
なお、日本病院総合診療医学会の病院総合診療専門医制度については現時点では対応は未定となっております。
アイデンティティとして「総合診療」か「内科」かは個人の自由にしています。(笑)
以下は、このトピックスを書いている私(木佐)の私見です。総合診療と内科が同じか違うかは古くて新しい問題です。私は明確に違うと考えていますが、特に気にしない人もいますし、それで構わないとも考えています。私自身は医師になったときは国内の総合診療領域のキャリアパスが明確では無かったため、内科の認定医(その後総合内科専門医)を取得しつつ、自身のスキルアップという意味では総合診療・家庭医療の領域で働けるように学会に参加したり、学習したりしてきました。ということで、アイデンティティは総合診療・家庭医療だが、内科の診療も専攻医の指導もする、という立場になります。日本専門医機構の目指す総合診療専門医はあえて家庭医療を前面に押し出さないようにして日本独自の進化を遂げているという点で、私の思う総合診療とは少し違うところがありますが、ひとまず細かいことは気にせずにやっております。(笑)
質問当直や当番の忙しさはどのくらいですか?月に何回くらいありますか?
日当直は全科当直です。夜の当直は一日2-3件のこともあれば、十数件ということもあります。小児から高齢者、内科疾患、外科疾患、軽症から重症まで幅広い救急を扱います。寝当直に近いこともありますが、夜眠れないこともあります。休日日直は十数件から多いときで40人のときもあります。
総合診療科の当番は月5-6日です。主に総合診療科の入院急変対応や在宅患者、また救急外来からのヘルプとなります。
質問どのような資格が取得できますか?
専門医機構の総合診療専門医、日本プライマリ・ケア連合学会の新家庭医療専門医は当院のプログラムで取得することができます。専攻過程で他院へ数か月研修に出ることはあります。また、新専門医制度内科領域連携施設に指定されています。また産業医や、インフェクションコントロールドクター(ICD)の取得も可能です。当院は災害拠点病院であり、DMAT医師の資格を取得した人もいます。また、休日当番の調整で週末まとまった時間を取ることで、各種学会資格の維持更新のための各種単位取得、Off the job trainingなどについても全国遠方まで参加することは可能です。
質問どんな人材が求められますか?どんな人が向いていますか?
質問英語ができないと勤務できないですか?
質問英語を使う機会はどのくらいありますか?
質問ニセコエリアの温泉の魅力とは?
質問ニセコエリアのグルメ事情を教えてください
質問ニセコエリアの今後はどうなりますか?
日本全体が少子高齢化となっており、診療圏の羊蹄山麓の人口も徐々に減っていくと思われます。ただ、人口が減少しても高齢化が進むので当科がカバーする医療のニーズ自体は、しばらくは増えていくものと考えています。
ただし、ニセコエリアは現在もリゾート開発が盛んで、新しいホテルが次々と建設されています。ですので、移住者や観光客が期待された通りに増えると、倶知安町やニセコ町の人口減少が進まずに活気のある状態が続く可能性は十分あります。
現時点でもコロナさえなければ世界のあちこちから観光客がやってくるウィンターリゾートです。少なくともただの北海道の田舎ではありません。ニセコエリアの魅力は別に記載した通りです。
2030年度末には北海道新幹線が札幌まで延伸開業し、病院から徒歩約15分の倶知安駅に新幹線駅が設置され、札幌や東京へのアクセスが格段に良くなります。また、同時期に札幌や小樽とつながっている高規格道路も倶知安まで開通することが見込まれています。都市部や本州へのアクセスは今より良くなることはあっても、悪くなる要素は今のところありません。
質問倶知安の保育所、幼稚園事情を教えてください
3歳を迎える年の4月から、希望者は倶知安町内の三つの認定こども園のいずれかに通園することも可能です。勤務形態によっても変わりますが、常勤勤務であれば保育認定として18時~19時頃までの登園ができます。夜勤、当直、祝日 など認定こども園が開いていない時間は、小学校入学までは院内保育園に預けることができます。
倶知安町の保育所、認定こども園については倶知安町のウェブサイトもご参照ください。