呼吸器外科
科の概要
当科の呼吸器外科手術例数の直近3年間の平均は
81.3例で、肺区域切除・肺葉切除術例数は36.0例、
肺全摘除術例数は0.7例で、原発性肺癌数の増加に
伴い、呼吸器科との連携のもと症例数も増加してい
る。原発性肺癌の他には、転移性肺癌・良性肺腫瘍
・縦隔腫瘍・自然気胸・胸壁疾患などの外科治療に
当たっているが、近年では胸腔鏡手術(VATS)
による手術例が大部分で、平均入院期間は大幅に短
縮され、肺葉切除術後でも術後7日以内の退院可能
となっている。当科の研修計画としては、呼吸器外
科に関する十分な専門知識と技量を習得し、社会か
らの信頼と評価を得ることを目標とする。研修内容
1年目
・チームの一員として医療を実践でき、患者さんと
の信頼関係を築ける。
・呼吸器疾患に必要な解剖・生理を理解している。
・呼吸器外科疾患に必要な検査法について、その選
択・実施・評価ができる。
・気管支鏡検査の助手ができる。
・患者の術前状態を把握して術前検査を組み、手術
適応の有無を判断できる。
・院内の他科との合同カンファレンスでプレゼンテ
-ションができる。
・術前合併症のある症例の術前コントロールができ
る。
・手術の助手として、術野周囲のマネージメントが
できる。
・開閉胸(後側方開胸、胸骨正中切開)、肺部分切除
ができる。
・周術期管理ができる。
・切除標本の切り出しが一人でできる。
2年目
・疾患の進行度を理解し、治療方針が立てられる。
・放射線療法・化学療法の基本が解っている。
・患者とその家族に手術の説明(外科治療の適応・合併
症・予後)ができる。
・第一助手として手術に入り、術者の介助ができる。
・良性疾患の手術(単純肺葉切除、良性縦隔腫瘍)がで
きる。
・ハイリスク患者の周術期の管理ができる。
・術後合併症の予防・早期発見・対処ができる。
・気管支鏡、胸腔鏡が一人で扱える。
3年目
・肺区域切除、肺葉切除郭清や悪性縦隔腫瘍の手術がで
きる。
・学術集会で発表し、討論ができる。
・自分で経験した症例を論文にまとめることができる。
・心臓血管外科修練プログラムを履修する。
4年目
・悪性腫瘍手術で浸潤臓器の合併切除や再建術ができる。
・胸膜肺摘除術ができる。
・突発的な事故やアクシデントに対して、迅速に正確
に対処できる。
5年目
・気管支形成術の手技ができる。
・呼吸器外科修練中の後進の外科医を指導し評
カンファレンス等
- 症例検討会:週1回