専門基礎分野
専門基礎分野は、人体の構造と機能を学ぶ4科目、疾病の成り立ちと回復を図る6科目、そして健康支援と社会保障制度を学ぶ4科目を設定しています。
この分野では人間を多目的に理解し、看護学を実践するために必要な基礎知識を学びます。
『知恵』を身につけよう
旭川医科大学 生理学講座 金子智之(生理学担当)
知識とは、ある物事について知っていること。知恵とは、物事を正しく判断し、適切に処理する能力のことを指すそうです。みなさんは、自分の身体についてどれくらいの知識を持っていますか?風邪をひいたら熱が出たり、食べ過ぎたら太ってしまったりするのは何故か知っていますか?これらはあくまで一例ですが、私たちの身体は生命を維持するために、様々なメカニズムを駆使しながら年中無休で働いているのです。生理学ではこれらのしくみについて学び、生理現象への関心と理解を深めてもらいたいと考えています。
専門職を志す人の多くはより専門的で実践的なことばかりを知りたがる傾向にあると感じますが、スポーツと同じで、一握りの天才を除けば基礎がしっかりしている人ほどよいプレーをします。地道に積み重ねた『知識』こそが、将来現場に出たときの『知恵』となるのではないでしょうか。専門基礎分野で学ぶことを礎として、あなたの知恵を育んでくれることを期待します。