調剤
医師により処方された薬についての飲み方や使い方、量、相互作用などの確認を行った後に、薬をつくるまでの工程を調剤といいます。当院では1日に約470枚の外来処方箋と約200枚の入院処方箋を調剤室が取り扱っています。ここでは患者さまが飲んだり使ったりするお薬が、薬剤師により、どのように調剤され、患者さまのお手元に届くのか、その流れを簡単に紹介します。
処方箋監査(一次確認)
医師の診断によって、医師がコンピュータを用いて、患者さまの症状に合わせたお薬をオーダすると、薬局内で処方箋が自動的に出力されます(オーダリングシステム)。薬剤師は、この処方箋を基にお薬の量や飲み合わせが悪くないかなど処方内容を確認し、疑問がある場合には、必ず医師に問い合わせ(疑義照会)を行います。
医師からの回答を得て疑問点を解決した後、実際にお薬をつくる作業にうつります。
また、患者様からの要望と処方内容が異なる場合(診察時の内容と異なる・希望の薬が出ていないなど)は、疑義照会(医師に問い合わせ)を行い内容確認させていただいてからの調剤となります。
医師からの回答を得て疑問点を解決した後、実際にお薬をつくる作業にうつります。
また、患者様からの要望と処方内容が異なる場合(診察時の内容と異なる・希望の薬が出ていないなど)は、疑義照会(医師に問い合わせ)を行い内容確認させていただいてからの調剤となります。
調剤(お薬をつくる・二次確認)
監査された処方箋を基に薬を用意していきますが、問題点の見逃し防止の為、処方箋の監査者とは違うスタッフが調剤を行なっています。監査された処方箋に表示されているバーコードをコンピュータに読み込ませる事で、薬袋・薬剤情報提供紙・お薬手帳シールが自動的に出力されます。同時に、粉薬の秤量が必要なものは散薬監査システムへ、錠剤やカプセル剤を一包化する必要がある場合は自動錠剤分包機へ情報が流れます。調剤する者は、処方箋監査での見落としが無いかを再度確認を行いながら作業を行います。 どのような調剤業務があるかをここでは紹介します。
錠剤・カプセル剤の調剤
お薬は、劇薬、毒薬、普通薬、ハイリスク薬(特に注意が必要なお薬)に分類し、「50音順」に整理して保管されています。計数調剤は、処方箋に従って薬を取り揃える作業になります。調剤する薬剤名の類似や規格違いに注意し調剤を行います。計数調剤管理システム(F-WAVE)を用いて、計数薬品の取り揃え業務における過誤を防止しています。
散剤の調剤
散薬調剤ロボット DimeRo
散薬調剤ロボット(DimeRo)を用いた調剤も行っています。 薬品の選択、秤量、配分、分割、分包といった散薬秤量調剤の全てをDimeRo本体が行います。
散薬調剤ロボット(DimeRo)を用いた調剤も行っています。 薬品の選択、秤量、配分、分割、分包といった散薬秤量調剤の全てをDimeRo本体が行います。
軟膏の調剤
2種類以上の軟膏を混合する場合は、専用のヘラを使って均一になるまで練り合わせます。また、混合することで効果が減少するなど、配合変化がないことを確認することも重要なことです。
1包化調剤
一包化とは、朝・昼・夕など、服用する時間が同じお薬を、1袋ずつパックにすることです。また、お薬の飲み間違いを防ぐことができます。 全自動錠剤分包機で調剤されますが、出来上がったお薬については、お薬の脱落や間違いがないように、一包ずつ薬剤師の目でも確認を行います。
水剤・シロップ・の調剤
最終監査(三次確認)
調剤されたお薬が処方どおりにできているか、改めて確認をし、薬袋(お薬の袋)に充填していきます。
最終監査者は処方箋監査者、調剤者と違う薬剤師が行います。
つまり、患者さま1人につき、3度の確認を行っていることになります。
最終監査者は処方箋監査者、調剤者と違う薬剤師が行います。
つまり、患者さま1人につき、3度の確認を行っていることになります。
窓口業務(患者さまへの提供)
お薬は、お薬引き換え券とお薬をバーコード認証で行ったうえで、再度患者さまのお名前を確認してからお渡ししています。基本的に、処方されたお薬は、薬剤情報提供紙(お薬の説明書)とともにお渡ししていますが、患者さまの質問や疑問についても、その都度対応しています。
また、お薬手帳のシールが発行されている患者さまについては、当院の他の診療科のみならず、他の病院やドラッグストアなどで頂いているお薬と飲み合わせに問題がないかなども確認しています。
お薬の説明書には、お薬の飲み方・効能・効果・注意点などお薬の重要な情報を記載しています。他の病院や、保険調剤薬局・ドラッグストア等で、大切な情報源となりえますので、ぜひご活用ください。