院長あいさつ
より質の高い医療を提供し続け、これからも地域で完結できる医療を目指します
帯広厚生病院病院長 佐澤 陽
帯広厚生病院は1945年に開設され、その後、1955年には前病院敷地に移転し、診療機能の拡大や受療者の増加により発展するとともに、1999年には病床数748の大規模病院に成長しました。公的医療機関として、国から地方・地域センター病院の指定を受けるとともに、救命救急センターや総合周産期母子医療センター、地域がん診療連携拠点病院、災害拠点病院として、これまで、全国で最も広い二次医療圏である十勝の住民の方々の健康と命を守るため、この地域で完結できる医療を目指し、そのために必要な診療機能の充実を図ってまいりました。
そして、2018年11月、「高品質な医療」と「医療人の育成」、「環境への配慮」を3本の柱として病院設計や医療機器の整備などが行われ、現在地に病床数651の病院を新築移転し、さらに高い専門性と総合性を兼ね備えた病院として新しい時代を切り拓くこととなりました。また、2019年には、地域医療支援病院の指定を受けることができ、今後も地域の医療機関・福祉施設との綿密な連携に積極的に取り組んでまいります。さらに、2024年4月よりがんゲノム医療連携病院に指定されました。今後、北海道大学と連携して、がんゲノム医療を推進してまいります。
一方、猛威を振っておりました新型コロナウイルス感染症に関しては、2023年5月に5類となり、当院でも入院時のPCRスクリーニングなどは行わないこととしました。通常の診療体制に近い形になりましたが、インフルエンザウイルスなどと同様の感染対策は継続しております。入院している患者さんを守り、病気の治療に専念できる体制となりますので、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
2024年4月より医師の働き方改革が本格的に始まります。医師の長時間連続労働や時間外勤務の制限、当直明けの休息などが義務化されます。対策として、効率的な業務遂行と医師から他の医療職へのタスクシフトやタスクシェアを推進しながらチーム医療を展開してまいりますが、外来体制の変更や医師との面談時間を平日日中にお願いするなどの対応も行ってまいります。受療者の皆様方のご理解とご協力を宜しくお願いいたします。
最後になりますが、当院は、これからも十勝において高度急性期医療、すなわち、より質の高い先進的な医療を担う基幹病院であり続け、地域で完結できる医療を目指します。このあるべき姿を改めて肝に銘じ、成長し続ける病院であるよう、職員一同、取り組んでまいりますので、今後とも変わらぬご支援を宜しくお願い申し上げます。