放射線科

■月刊新医療2021年1月号の表紙に帯広厚生病院放射線治療科が紹介されました。
「北海道・十勝の地域医療を支える基幹病院が新病院移転を機に高性能リニアックを導入し高精度放射線治療に適応した治療体制を構築」
※記事は下記リンクよりダウンロードしてください。
「北海道・十勝の地域医療を支える基幹病院が新病院移転を機に高性能リニアックを導入し高精度放射線治療に適応した治療体制を構築」
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診療内容
放射線科はIVR(画像下治療)と放射線治療に分かれておりそれぞれ専門の医師が対応しています。IVRは5名、放射線治療は2名の医師が対応しています。
■IVR(画像下治療)
IVRはInterventional Radiologyの略称で国内では画像下治療と表記されています。CTや超音波、血管造影などの画像をもとに体内に針や細いカテーテルを挿入して病気の治療を行う手技です。IVRは局所麻酔で行い画像ガイド下に病気を正確に治療でき全身への負担が少ない、入院期間が短い、などが特徴です。IVRの種類によっては手術と同等の治療効果も得られるものもあり、繰り返し行うことも可能です。常勤のIVR専門医によるIVR施行可能な施設は十勝管内では当院のみであり、是非ご相談いただけますと幸いです。
当科で行っているIVRは以下のようなものがあります。
(1)癌のアブレーション
アブレーションとは 腫瘍に針を穿刺し熱凝固、焼灼を行い腫瘍を壊死させる治療です。アブレーションとしてラジオ波凝固療法(Radiofrequency ablation : RFA) とマイクロ波凝固療法(Microwave ablation : MWA)があります。当科では肝腫瘍にはMWA(Emprint)、それ以外の臓器(肺、腎、骨など)に対してはRFAを行っています。肝細胞癌のアブレーションは国内ではRFAが多く行われていますが、RFAは局所再発が多く、病変部位や腫瘍の大きさから治療困難とされている施設も多くあります。当科では血管造影とCT透視を併用したMWAを行っており治療の正確性や治療効果を高めています。またMWAはRFAよりも治療効率に優れ短い入院期間で治療可能となっています(肝細胞癌に対するミリプラチン動注併用マイクロ波焼灼術のページも御参照下さい)。当科で施行可能なアブレーションは以下です。
・肝細胞癌に対するMWA
・転移性肝癌(大腸癌など)に対するMWA
・小径腎癌に対するRFA
・標準的治療が不応、不適な以下の腫瘍に対するRFA(症状緩和も含む)
・肺悪性腫瘍(転移性肺腫瘍、原発性肺癌)
・悪性骨腫瘍(転移性骨腫瘍)
・骨盤内悪性腫瘍(骨盤内腫瘍再発など)
・四肢、胸腔内及び腹腔内に生じた軟部腫瘍
(2)血管塞栓術(TAE)
多発外傷や出血を来す救急疾患、血管病変や腫瘍性病変に対してTAEを行っています。当院は十勝管内唯一の救命救急センターを有していることから救急科の協力も得ながら外傷などの緊急TAEを行っております。TAEの主な対象は以下のようなものがあります。
・出血を来す救急疾患(喀血、消化管出血、血尿、腫瘍破裂、特発性出血など)に対するTAE
・外傷(腹部実質臓器損傷、骨盤骨折、四肢骨折など)に対するTAE
・術後出血に対するTAEやステントグラフト留置
・産後出血に対するTAEや産科手術前のバルーンカテーテル留置
・腎血管筋脂肪腫に対するTAE
・子宮筋腫に対するTAE
・切除やアブレーション困難な肝細胞癌に対する肝動脈化学塞栓術(TACE)
・門脈圧亢進症に対する消化管静脈瘤の塞栓術(BRTO)や肝性脳症短絡路塞栓
・脾機能亢進症に対する脾動脈塞栓術(PSE)
・内臓動脈瘤、肺動静脈奇形に対するTAE
・悪性腫瘍による大静脈閉塞に対するステント留置
(3)穿刺、ドレナージ
CT等の画像を駆使して体幹部の様々な部位の穿刺、ドレナージを行っています。
・経皮的針生検(肺、肝、骨、リンパ節など)
・ドレナージ(膿瘍、胸水、腹水、リンパ嚢胞)
・胆管ドレナージ(PTBD)、胆嚢ドレナージ(PTGBD)、胆管ステント留置
・経皮的ルートからの消化管ステント留置
これら以外にも対応可能なIVRもあり適応に関しては是非ご相談ください。当科は毎日IVR外来を開設し治療の御相談を受け付けております。
○画像診断に関して
画像診断もIVR部門で行っています。院内では各科から依頼があった場合にCT,MRIの読影をしています。地域連携室を介して地域の医療機関からの画像検査のご依頼にも対応しております。CT、MRIは常勤の放射線診断専門医が画像報告書を作成しています。核医学検査は外部読影となります。
■放射線治療部門
放射線治療部門では、各種癌の根治的照射や疼痛緩和を目的とした照射を行っております。2018年11月より新病院に移行し、最新のリニアックであるVarian社製TrueBeamを導入いたしました。ConeBeam CTでの位置合わせや呼吸同期照射など最新の技術による照射が可能になりました。併せて島津製作所社製SyncTraxも導入し、動体追跡照射による体幹部定位照射(肺癌、肝癌)も可能になりました。強度変調放射線治療(IMRT)は2019年6月より開始しており、主に頭頚部癌や前立腺癌に対して施行しています。
■外来
外来は原則的に初診でも予約制となります。
IVRや放射線治療の御依頼は放射線科外来までお電話いただくか、地域医療連携室を経由してご予約が可能です。緊急IVRも救急科などと連携して対応いたします。 各種画像検査の御依頼は検査依頼書に必要事項をご記入の上、診療情報提供書とともに放射線科外来宛にお送り下さい。折り返し検査日程を御連絡いたします。
医師紹介
宮本 憲幸
職名:第1主任部長
卒業年次:平成10年
日本専門医機構・日本医学放射線学会放射線科専門医日本医学放射線学会放射線診断専門医
日本医学放射線学会研修指導者
日本消化器病学会消化器病専門医
日本インターベンショナルラジオロジー学会IVR専門医
日本核医学会PET核医学認定医
井上 哲也
職名:第2主任部長
卒業年次:平成14年
日本専門医機構・日本医学放射線学会放射線科専門医日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
日本医学放射線学会放射線治療専門医
日本核医学会核医学専門医
日本核医学会PET核医学認定医
日本医学放射線学会研修指導者
吉河 亨
職名:医長
卒業年次:平成27年
日本医学放射線学会放射線科専門医日本医学放射線学会研修指導者
日本医学放射線学会放射線診断専門医
日本インターベンショナルラジオロジー学会IVR専門医・指導医
井浦 孝紀
職名:医長
卒業年次:平成28年
日本医学放射線学会放射線科専門医日本医学放射線学会放射線診断専門医
日本核医学会PET核医学認定医
肺がんCT検診認定機構肺がんCT検診認定医
日本医学放射線学会研修指導者
北川 悠
卒業年次:令和2年
藤井 裕里
卒業年次:令和3年
篠原 翔平
卒業年次:令和4年
週間診療予定表
受付時間 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
---|---|---|---|---|---|
午前 8:00~11:00 | ー | ー | ー | ー |
篠原
IVR外来 |
井上
放射線治療 |
井上
放射線治療 |
井上
放射線治療 |
井上
放射線治療 |
井上
放射線治療 |
|
午後 13:30~ |
北川
IVR外来 |
井浦
IVR外来 |
宮本
IVR外来 |
吉河
IVR外来 |
ー |
井上
放射線治療 |
井上
放射線治療 |
井上
放射線治療 |
井上
放射線治療 |
井上
放射線治療 |
※新患は事前に予約されていて紹介状持参の方のみ